ニュータウンの生き物 

実家の出来事

『彼らはそこを名付けた、希望ヶ丘ニュータウン』
浜田省吾の「マイホームタウン」の歌詞です。

実家の住所は『〇〇ヶ丘』
れっきとしたニュータウン。
昭和40年代か50年代に建売されたもの(多分)
私も弟も家を出た後
父の退職時に中古で安く購入したものです。
この家で過ごした時間はなく
建物や立っている土地にも
なんの思い出も思い入れもありませんでした。

実家のニュータウンも
この頃は持ち主が高齢になり
家を去る方が増えてきました。
町内には空き家が何軒かあります。
空き家か否かは
庭の状態でわかります。
手入れする人のいなくなった庭木は
生い茂ります。

その空き家も最近は
手入れが入ったと思ったら、
取り壊しが始まり
新しい家が建っています。
その新しい家にはほとんど庭木はなく
車を2~3台駐車できるスペースで占められてます。

30年ほど前までは
どの家にも庭木がありましたが
今は庭木のある家は少なくなってきました。

今年のはじめまで
近くに庭木の茂った空き家があったのですが
春が来る前にすべて伐採されてしまいました。
じきに家屋も壊されるでしょう。
うちに来るアシナガバチはそこをテリトリーに
していたのでしょうか。

毎年営巣していた場所をなくし
新しい居場所を探している生き物たちが
年々増えているような気がします。
去年までは遠くのほうで聞こえていた
鶯の鳴き声が今年は近くで響いていました。

実家の新興住宅地は
今問題になっている「限界ニュウータウン」になることなく
世代交代が進んでいます。
新しい建売に入ってくる人たちは
お子さんのいる方ばかりで
昼過ぎには元気に走り回る子供の声が響きます。

ニュータウンとしては悪くない現象なのですが
虫や野鳥たちにとっては
餌場や住む場所を奪われることになるのでしょう。

アシナガバチには悪いけど
蜜や虫は提供するけど
軒下は提供できません。

今年はホトトギスの声は聞こえないかもしれない。
限界ニュウータウンにはならなかったけど
ちょっと寂しい気持ちになります。

ブログを訪ねてくださりありがとうございました。

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